開催趣旨:
博物館資料のデジタルアーカイブにはどのような意義があり、現状どこに課題があるのか。このような問題意識から、我々は博物館デジタルアーカイブの「現在地」を議論するべく本シンポジウムを企画した。
2024年6月に開催した第1回では、ミュージアムDXの政策動向を確認した上で、デジタルアーカイブを「公開する」立場から、2つの自治体の取り組みを紹介した。今回の第2回は視点を変えて、博物館資料を「利活用する」立場からの問題意識を共有し、博物館の現場に向けた提言を試みたい。
まず、研究や街歩きなどの実践において古地図などを利用する機会の多い梅林秀行氏からは、デジタルアーカイブが総じて以前より使いやすくなっている一方で、なお利活用に消極的な博物館も見られる現状をふまえつつ、利用者が資料を二次利用できることの重要性を解説いただく。
博物館学を専攻し、ミュージアムグッズに詳しい大澤夏美氏からは、デジタルデータを活用したグッズの制作事例を紹介いただき、グッズを通じた博物館と社会との関係構築の観点から、博物館資料をデジタルアーカイブすることの意義を解説いただく。
学校司書を経て初等中等教育の制度設計に携わる宮澤優子氏からは、教育現場において子どもがどのようにデジタル資料を使っているか、博物館のホームページをはじめ現状のデジタルアーカイブにはどのような使いづらさがあるかを語っていただく。
「利活用する側」から見た現状をふまえて、博物館デジタルアーカイブのさらなる実践に役立てていただきたい。
主催:デジタルアーカイブ学会
時期:2025年1月30日(木)19時~21時
場所:Zoomによるオンライン開催
登録方法:
下記URLからご登録ください(定員300名)。氏名等の個人情報は、シンポジウム事務局メンバーのみが取得し、シンポジウムの連絡のために利用いたします。
https://keio-univ.zoom.us/meeting/register/tZIscu6vqj8rGNH8PeclEyKZUIMkQr7tFBNv
シンポジウムの構成:
- 趣旨説明
福島幸宏(慶應義塾大学、デジタルアーカイブ学会理事:司会)(5分)
- 講演
梅林秀行(京都ノートルダム女子大学)「史資料は加工してナンボ」(20分)
大澤夏美(ミュージアムグッズ愛好家)「ミュージアムグッズとデータ活用」(20分)
宮澤優子(伊勢市教育委員会)「GIGAスクール時代のデータ活用」(20分)
- ディスカッション(50分)
- 次回のご案内等(5分)