第 6 回研究大会第 2 部企画セッション

企画セッション

  • 日時: 2021年10月16日 (土) 10:00~12:00
  • 会場: 東北大学災害科学国際研究所

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セッション 1. デジタルアーキビストの在り方 (セミナー室)(現地開催およびオンライン配信)

【企画提案者】
デジタルアーカイブ学会人材養成・活用検討委員会
【企画趣旨】
デジタルアーカイブ開発を担う人材としてデジタルアーキビストが注目され、政権与党の知財調査報告に国家資格化が明記された。しかし、学会内でデジタルアーキビストに関する統一的な見解は明確になっていない。そのため、デジタルアーカイブ学会人材養成・活用検討委員会が中心となって、プロデューサーとして、国内外の動向を把握し、組織のミッション、理論、技術を確立し、他のデジタルアーカイブ提供機関と連携し、継続的にデジタルアーカイブを提供するため、ヒト、モノ、カネをマネジメントしながら、ミッションをもって活動し、社会に貢献する、硬派の人材としてのデジタルアーキビストのあり方を考えたい。

セッション 2. 多様な担い手たちによる地域資料継承セッション (演習室A)(現地開催およびオンライン配信)

【企画提案者】
堀井 洋・堀井美里(合同会社AMANE)、後藤真(国立歴史民俗博物館)、高橋和孝 (奥州市教育委員会)、野坂晃平(えさし郷土文化館)、産学官連携に基づいた地域資料継承支援事業
【企画趣旨】
日本国内には、文書や民具など多様かつ豊富な学術資料が現存しており、それらは学術研究の観点のみならず、教育や産業など社会の発展に資する重要な資源である。しかしながら、急速に進む地方都市の過疎化・高齢化および地震や台風などの大規模自然災害の影響により、地域に現存する学術資料(地域資料)の保存・継承に関する状況は厳しさを増していることから、地域資料継承のための新たな実施体制の確立が喫緊の課題の1つである。
提案者らは奥州市域において「産学官連携に基づいた地域資料継承支援事業」を2020年から実施している。本セッションでは、産学官が連携した”多様な担い手たち”による地域資料・アーカイブズの調査・整理に関する現状と、今後の地域資料継承事業の継続・展開に向けた展望を報告する。さらに、地域資料継承は地域を問わず社会全体で共有すべき課題として捉え、学術研究者を含む多様な立場・役割の人材が関わる継承事業の意義・あり方や、デジタルアーカイブを基盤とした資料情報の公開・共有など、地域資料継承の実現について会場全体で考えたい。

セッション 3. アーカイブをメディアとして読み解く (理論研究会企画) (演習室B)(現地開催およびオンライン配信)

【企画提案者】
デジタルアーカイブ学会 SIGデジタルアーカイブ理論研究会、谷川智洋(東京大学)、稲葉あや香(東京大学)、宮本隆史(大阪大学)、加藤諭(東北大学)
【企画趣旨】
2019年4月から活動しているデジタルアーカイブ学会理論研究会(SIG)では、若手・中堅の研究者らが中心となり、デジタルアーカイブに関わる研究と実践の基礎となる理論構築の枠組みに向け研究会活動を続けている。これまで、デジタル時代のアーカイブの系譜を読み解く試みを継続してきており、その成果の一部はこれまでのデジタルアーカイブ学会の大会でも発表してきた。本セッションでは、デジタルアーカイブのメディア効果をテーマとし、議論を行なう。
谷川報告では、デジタルヘリテージの視覚表現分析をテーマとする。ネットワーク上の多様な再生環境において、視覚情報がどのようなインターフェイス上にいかに配置されるのか。アーキテクチャはどのようにアーカイブの制約条件となるのかを論じる。
稲葉報告では、コミュニティとアーカイブの関係をテーマとする。具体的な事例として、日系カナダ人による歴史アーカイブをめぐる実践を分析し、アーカイブがどのような動機で作られたのか、そしてそれがどのように流用されてきたのかを示す。デジタルアーカイブによって、「コミュニティ」がいかに読み替えられるのかを議論する。
両報告の議論をふまえたうえで、メディアとしてのアーカイブがいかなる効果を持ちうるのかについて議論を行なう。

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