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セッション (1) 記憶を集める・公開する―まだ存在しない「アーカイブ」を考える
- 日時: 3月15日 (金) 16:00 – 17:40
- 水島久光 (東海大学)
- 企画趣旨:近年、映像や写真などを扱うデジタルアーカイブ構築の議論をよく目にするようになりました。しかしどうしても施設(ハコ)や技術への関心に先導され、肝心の資料がもつ意味やその公共的利活用―「誰の」「どんな記憶を」「何のために伝承していくのか」という論点が置き去りにされるケースが、少なくないように感じられます。本セッションは、こうした問題に対して、ゲスト・パネラーが報告する3つの事例を出発点に、ディスカッションを通じて、「地域」や「日常生活」への関心から、ボトムアップでアーカイブづくりを行う「イメージ」を、参加者と共有する時間にしたいと考えています。
- パネラー:
- 司会・問題提起:水島久光(東海大学)
- ゲスト・パネラー1:榎本千賀子(福島県金山町教育委員会/新潟大学研究員)
- ゲスト・パネラー2:平良斗星(沖縄県デジタルアーカイブ協議会)
- ゲスト・パネラー3:林田新(京都市立芸術大学芸術資源研究センター/京都造形芸術大学)
- コメンテーター:平賀研也(長野県立図書館)
セッション (2) デジタルアーカイブと東アジア研究
- 日時: 3月15日 (金) 16:00 – 17:40
- 企画責任者: 藤田高夫
- 企画趣旨: 近年、各国で急速に進展している東アジア文化研究のデジタルアーカイブ構築の趨勢を踏まえ、日本におけるアーカイブの構築と活用に関する状況を共有し、今後の展開を考える。
- パネラー:
・北本朝展(ROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター/国立情報学研究所)
・師 茂樹(花園大学)
・内田慶市(関西大学)
セッション (3) デジタルアーカイブ推進法を意義あるものにするために
- 日時: 3月15日 (金) 16:00 – 17:40
- 企画責任者: 柳与志夫(東京大学)、生貝直人(東洋大学)
- 企画趣旨: 超党派の議員連盟で「デジタルアーカイブ整備推進法(仮称)」の検討が始まった。同法案の行方は我が国のデジタルアーカイブの将来に大きく影響を与えると思われ、本学会としてもそのあり方について議論していく必要がある。同法案要綱の焦点となる事項を取り上げ、会員間で率直な意見交換を行う。
- パネラー:
・藤森純 (弁護士)
・生貝直人 (東洋大学)
セッション (4) 災害資料保存とデジタルアーカイブ
- 日時: 3月16日 (土) 10:00 – 11:20
- 企画責任者: 福島幸宏 (京都府立図書館)
- 企画趣旨: 東日本大震災以降、大規模災害に際して、被災した資料をレスキューする活動があることは広く知られるようになった。しかし、本来なら密接な関係を持つはずのデジタルアーカイブ関係者がその最前線の活動にコミットする、もしくは強力に支援する、というところまでには、至っていない。
本セッションでは、レスキュー活動の経験豊かな2名をお呼びして、現状の活動や課題を伝えていただく。フロアからは、巨大な課題に対するにはあまりにも脆弱な活動基盤の状況を共有しつつ、担い手やコストの問題を中心に、意見や解決策の提示をお願いしたい。
この場での議論は、平時に各地で営まれている資料発掘の事業を、どのようにスムーズにデジタルによる資料や情報の社会化に結びつけるか、という提起にもなり得ると考える。会員各位の積極的な参加と活発な議論を希望する。 - 報告者:
・松岡弘之(尼崎市)
・川内淳史(東北大学)
セッション (5) 日本文化資源としてのMANGAをアーカイブする〜京都/関西における活動と課題
- 日時: 3月16日 (土) 13:20 – 15:00
- 企画責任者: 細井浩一 (立命館大学映像学部)
- 企画趣旨: マンガ、アニメおよびゲームは、近年の日本文化において特徴的なメディア芸術として世界中で高い認知度を持ち、MANGA(Manga,ANimation,GAme)と称されることもある。これらを近代の文化資源であるとともに、文化創造産業の重要な活用資源としてアーカイブしようという政府の政策が活性化しており、すでにその成果の一部が姿を現しつつある。本セッションでは、そのような動向にも関わりつつ、特に京都、関西のそれぞれの現場においてMANGAのアーカイブに取り組むキーパーソンに現状と課題を聞き、会場を交えたディスカッションを行う。
- パネラー:
・マンガ:吉村和真(京都精華大学)
・アニメ:藤田健次(株式会社ワンビリング)
・ゲーム:福田一史(立命館大学ゲーム研究センター)
・コーディネータ:細井浩一(立命館大学映像学部)
セッション (6) アーカイブの継承
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- 日時: 3月16日 (土) 15:30 – 17:10
- 企画責任者: 原田隆史 (同志社大学)、福島幸宏 (京都府立図書館)
- 企画趣旨: デジタルアーカイブの黎明期から課題になっている、デジタルアーカイブの消滅と継続性、という問題に焦点をあてる。
見えにくい全体状況を共有しつつ、消滅の当事者、受け継ぐプロジェクトを行っている立場、そして「濃く、深い」記憶の継承に取り組んでいる若い世代から報告をいただき、技術面、社会状況の両面からデジタルアーカイブの継承についての議論する。 - 状況整理:
- デジタルアーカイブの危機:小村愛美(同志社大学)・原田隆史(同志社大学)
- デジタルアーカイブ消滅の危機の当事者から:渡邉英徳(東京大学情報学環)
- デジタルアーカイブを受け継ぐ立場から:庭田杏珠 (広島女学院高等学校 生徒)
- ディスカッション