SIG 理論研究会
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デジタルアーカイブ学会第6回研究大会第2部
セッション 3. アーカイブをメディアとして読み解く (演習室B)(現地開催のみ)
【日時】日時: 2021年10月16日 (土) 10:00~12:00
【会場】東北大学災害科学国際研究所演習室B
【企画趣旨】
2019年4月から活動しているデジタルアーカイブ学会理論研究会(SIG)では、若手・中堅の研究者らが中心となり、デジタルアーカイブに関わる研究と実践の基礎となる理論構築の枠組みに向け研究会活動を続けている。これまで、デジタル時代のアーカイブの系譜を読み解く試みを継続してきており、その成果の一部はこれまでのデジタルアーカイブ学会の大会でも発表してきた。本セッションでは、デジタルアーカイブのメディア効果をテーマとし、議論を行なう。
谷川報告では、デジタルヘリテージの視覚表現分析をテーマとする。ネットワーク上の多様な再生環境において、視覚情報がどのようなインターフェイス上にいかに配置されるのか。アーキテクチャはどのようにアーカイブの制約条件となるのかを論じる。
稲葉報告では、コミュニティとアーカイブの関係をテーマとする。具体的な事例として、日系カナダ人による歴史アーカイブをめぐる実践を分析し、アーカイブがどのような動機で作られたのか、そしてそれがどのように流用されてきたのかを示す。デジタルアーカイブによって、「コミュニティ」がいかに読み替えられるのかを議論する。
両報告の議論をふまえたうえで、メディアとしてのアーカイブがいかなる効果を持ちうるのかについて議論を行なう。
活動目的
デジタル技術が社会基盤となった現代において、「アーカイブ」と呼ばれる制度や営みが生活に浸透してきた。現代人の生活のさまざまな局面で、「アーカイブ」が語られるようになってきている。しかし、この「アーカイブ」なるものは、自明の実体などでは決してなく、歴史的・社会的に構築されてきたものである。研究会では、デジタル時代の今日において「アーカイブ」と呼ばれるものに合流してきた、さまざまな系譜を歴史的に明らかにするとともに、それが社会に作用する仕方の見取り図の提供をめざしている。
主な活動計画:
若手・中堅の研究者らが中心となり、デジタルアーカイブに関わる研究と実践の基礎となる理論構築の枠組みに向け、月に一回程度のペースで活発な研究会活動を続けている。
幹事:
宮本隆史(東京大学)・加藤諭(東北大学)