第 4 回研究大会ワークショップ

デジタルアーカイブ学会第 4 回研究大会の各種イベントは延期されました。
詳細はこちらをご覧ください (2020/3/30)。

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デジタルアーカイブ学会第4回研究大会 ワークショップ

会場: 学術総合センター一橋講堂 2F 中会議室 1-4
(〒101-8439 東京都千代田区一ツ橋 2-1-2)

4月25日 (土)

ワークショップ (A) 10:00-11:30

  1. 自然史・理工系デジタルアーカイブの現状と課題
    ●企画趣旨
    自然史、理工系デジタルアーカイブの現状は人文系に比較して認知度は低いと言わざるを得ない。そのため、学会が編集に協力しているデジタルアーカイブベーシックシリーズの第3 巻のテーマになるなど、その現状を明らかにすることが課題になっている。さらに、他分野デジタルアーカイブとの連携協力を図るためにも、この企画セッションにおいて自然史、理工系デジタルアーカイブの現状と課題を多様な分野の方々と検討したい。
    ●登壇者および司会
    河原大輔(早稲田大学)、玉澤春史(京都大学)、南山泰之(国立情報学研究所)、細矢剛(国立科学博物館)
    司会:井上透(岐阜女子大学)、黒橋禎夫(京都大学)
  2. 8mm動的映像のもつ資料価値を採掘する: その現状と展望
    ●企画趣旨
    動的映像にはまだ採掘されていない多くの資料的価値がねむっていると考えられます。その価値の採掘にデジタルアーカイブも積極的に寄与できる可能性があると信じますが、本企画ではこれまでアーカイブを行ってきた現場、その価値を改めて探る現場から、現状の問題と将来の展望について検討・討議をしたいと思います。
    具体的にはアナログ 8mmフィルム映像(以下、フィルム)について、1.触れられる資料展示を特長とする大学博物館でフィルム資料を20年間所蔵してきた現場、2.1.所蔵フィルムに新たなアプローチからアーカイブ活動をリブートさせようとする現場、3.地域に眠るフィルムを収集しながら映像製作を通じ開かれた動的映像の活用を試みている現場から、それぞれ報告を上げてもらい、これらの試みが有機的につながる可能性を探ります。
    動的映像をめぐる活動が、どのような資料価値を採掘する、あるいは新たな価値を生み出すのか。参加してくださる皆様からも広くご批判とご示唆をいただければと考えています。
    ●登壇者および司会
    黒澤浩(南山大学人類学博物館 副館長)
    藤岡洋(東京大学東洋文化研究所 助教)
    石山友美(秋田公立美術大学 助教、映画監督)
    司会: 鈴木昭夫(元東京大学文学部)
    コメンテーター:村山英世(記録映画保存センター 事務局長)
  3. 「公共文書」の発見-公文書・団体文書を真に公共財にするために-
    ●企画趣旨
    本セッションでは、2019年6月に開催した「アーカイブサミット2018-2019」の第2分科会「「官」に独占された「公文書(official document)」概念を捉え直す」の再論を行う。
    前回は、「公共文書」という概念を軸に、立法府・司法府の記録、政策決定に至るまでの官僚のメモや与野党間の法案修正協議、シンクタンクやNPO等の民間セクターまで視野に入れ、さらに様々な立場から、実態や現場負担のない方法、価値観の多様化を前提に、今後のアーカイブズ像を探る議論がなされた。
    今回、これまでアーカイブズの世界で積み上げられてきた蓄積を大前提に、アーカイブサミット2018-2019での議論を踏まえ、さらに現在の公文書を巡る状況の分析を前提として話題提供する。そのうえで、公共財はどのような要件として設定できるか、ではその公共を決めるのは誰か、さらに、その決定を支える仕組みの構築は可能か、という観点を、デジタルアーカイブを積極的に利活用することを前提に議論したい。この場での議論を再びアーカイブズの世界に投げ返すことを期待しながら。
    ●登壇者および司会
    論点提供
    ・山川道子(株式会社プロダクション・アイジー)
    ・瀬畑源(龍谷大学)
    コーディネーター 福島幸宏(東京大学)
  4. 地域コンテンツのアーカイブプロジェクト
    ●企画趣旨
    日本各地に点在する、それぞれの地域にゆかりがある方々が作り出した文化遺産~芸術作品、伝統芸能、観光資源など~は、日本に観光客を呼び込むインバウンドとしても、また日本のカルチャーを世界へと発信するアウトバウンドとしても、非常に有用なツールであり、かけがえのない「内なる財産」だ。しかし、それらの中には、継承もデジタル化もなされず、忘れられた存在となっているものも少なくない。
    このシンポジウムでは、宮崎と箱根という2つの地域で、異なる立場でコンテンツをアーカイブ化している中心人物をゲストに呼び、地域における文化資源を如何に未来へと受け継ぎ、価値ある発信をしていくかという課題について、考察を行いたい。
    ●登壇者および司会
    石田達也((NPO法人 宮崎文化本舗代表理事)
    内田博(小田急エージェンシー コミュニケーションデザイン局 部長)
    <モデレーター>
    原田悦志(NHK放送総局、明治大学国際日本学部)

ワークショップ (B) 11:45-13:15

  1. 災害デジタルアーカイブ・災害記録を未来に活かす
    ●企画趣旨
    地震・台風・水害…様々な災害を巡るデジタルアーカイブは、日本にとっても世界にとっても、学問を支え、人々の生活を支える重要な情報源である。デジタルアーカイブ学会が編集に協力した『デジタルアーカイブ・ベーシックス(DAB)第2巻』では「災害記録を未来に活かす」と題して、様々な災害のデジタルアーカイブとそれを未来に向かって活かし、残していく方法を多面的に明らかにした。DAB2巻の編集時期にあたる2018年には様々な災害が日本を襲った。さらに、出版後の2019年も関東・甲信・東北に甚大な被害をもたらした「令和元年台風第19号」など大きな災害が発生し、災害デジタルアーカイブの役割とその活用を議論する必要性は更に増している。本セッションでは、災害を巡る様々なアーカイブをどのように構築し、維持し、活用していくのか、未来に向けて議論をしていく。東北大学において開催される次回第5回デジタルアーカイブ学会研究大会へのバトンタッチ企画としての意義も持っている。
    ●登壇者および司会
    司会:柴山明寛(東北大学災害科学国際研究所)
    話題提供
    ・岩手県復興局復興推進課主事 髙橋俊将氏
    ・宮城県図書館資料奉仕部 震災文庫整備チーム 日比遼太氏
    ・熊本県危機管理防災課防災企画室広域連携・震災アーカイブ班 桑原暢子氏
    ディスカッション・パネラー
    ・国立国会図書館 中川透氏
    ・ハーバード大学 アンドルー・ゴードン教授
    ・岐阜大学 小山真紀准教授
    ・防災科学技術研究所 三浦伸也氏
    ・東北大学災害科学国際研究所 今村文彦教授
  2. アートシーンのデータ流通とコンテンツ活用
    アートシーンとは、美術館・博物館だけではなく、作品の制作や表現を行うアーティストをはじめ、作品を販売・流通するギャラリーや関連企業、展覧会の企画・開催、コレクションを収集する美術館や博物館、アートを学術的に研究する研究機関や批評・評論家、アート活動を支える財団やパトロン、行政、そして芸術を趣味として楽しむ一般の人など、アートに関わるすべての組織や人々の活動における各々の場面(シーン)である。
    本企画では、アートに関するDAを広義に捉え、情報通信技術がより高度化する現代において、これらのシーンに関する情報流通やデジタルデータの活用とそれらを支える基盤に関する議論を深める。株式会社アルステクネの久保田氏からは、教育コンテンツを中心としたデジタルアーカイブ活用した取組みを紹介頂く。小林氏からは、横浜芸術振興財団が運営する各美術館・博物館のデータを活用した地域情報とミュージアム情報の統合とデータ活用の方法と現状を報告頂く。そして、近年注目を集めているデータ基盤としてブロックチェーン技術を、アート情報のインフラ活用を進めているスタートバーン株式会社の施井氏よりデジタルアーカイブへの活用の可能性について講演を頂く。
    ●登壇者および司会
    司会:嘉村哲郎(東京藝術大学 芸術情報センター助教)
    久保田巌 ( 株式会社アルステクネ 代表取締役)
    小林巌生 ( ヨコハマ・アート・LOD プロジェクト,有限
    会社スコレックス 代表取締役,特定非営利活動法人リン
    クト・オープン・データ・イニシアティブ副理事長)
    施井泰平(スタートバーン株式会社 代表取締役)
  3. デジタルアーカイブ論構築
    ●企画趣旨
    2019年4月から本格的に活動しているデジタルアーカイブ学会理論研究会(SIG)では、現在デジタルアーカイブの定義を巡って議論を闘わせている。その観点は、境界事例・評価軸・隣接領域との関係・発見の方法・統制理念の扱い・物理資料との関係・規範性・MLAからの視点・時間軸・政策形成など多岐にわたっている。本セッションでは、これまでの議論を整理しつつ、あらためて「デジタルアーカイブとは何か」の現在を報告し、研究会メンバー以外からのレビューを受けて、議論を深めたい。
    ●登壇者および司会
    加藤諭(東北大学)、谷川智洋(東京大学)、谷島貫太(二松学舎大学)、吉見俊哉(東京大学)
    生貝直人(東洋大学、司会)
  4. デジタルデータの保存・管理 − 現場視点からの共有課題を考える
    ●企画趣旨
    文化・知識資源を長きにわたり保存する使命をもつ(長期保存、長期利用保証の観点を含む)、図書館をはじめ、博物館・美術館、文書館等は、デジタルデータの保存・管理・活用にあたり、様々な課題に直面している。国内では、MLAなどをキーワードに、利用者サービスの面など、活用に関する連携協力は盛んに議論されるものの、ビットプリザベーションやマイグレーションなど、デジタルアーカイブの基礎となるデジタルデータそのものの保存や管理については、各組織で多くの問題を抱え、個別に対応がなされている状況であろう。2019年3月、このデジタルデータの保存や管理の課題に着目し、図書館・博物館・美術館・文書館などの業務従事者や、有識者で構成されるワーキンググループ『デジタルデータ管理勉強会(仮)』が早稲田大学演劇博物館の呼びかけをきっかけに、活動をスタートした(現在ではおよそ10機関・約20名で構成される)。本企画では、ワーキンググループの立ち上げの経緯やこれまでの活動の中で議論された保存・管理のための議論などを紹介(第一部)するとともに、ヒト・モノ・コストの不足といった組織共通の課題に着目し、今後の展望や連携協力の意義などについて、フロアの参加者を交えながら、シンポジウム形式のディスカッション(第二部)を行う。
    ●登壇者および司会
    全体の司会進行: 中西智範(早稲田大学坪内博士演劇博物館)
    第二部モデレータ: 中村覚(東京大学情報基盤センター)

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